日本人俳優として初めてカンヌ国際映画祭の最優秀女優賞を受賞した岡本多緒(TAO)さん。
その快挙と同時に注目を集めているのが、夫であるクリエイティブ・ディレクターのテンジン・ワイルドさんとの関係です。
多国籍なバックグラウンドを持つテンジンさんは、一体どんな人物なのでしょうか?二人の馴れ初めから、カンヌでの感動シーンまで、詳しくご紹介しますよ。
テンジン・ワイルドとは?プロフィールと経歴

出身・家族背景
テンジン・ワイルドさんは、スイス人の父とチベット人の母を持つスイス出身のクリエイティブ・ディレクターです。
お母様は1950年代のチベット侵攻により難民としてスイスへ渡った経緯があり、テンジンさん自身はスイスで育ちました。
2005年に初めて母の故郷であるチベットを訪れたことが転機となり、チベットやヒマラヤの文化を世界に伝えることに情熱を注ぐようになったといいます。
クリエイターとしての実績
テンジンさんの経歴は、ファッション・広告業界で輝かしいものです。
- 雑誌『The Last Magazine』共同創設者兼編集長:2008年創刊、ニューヨーク発のモード誌として次世代の才能を発掘
- 世界的ブランドのクリエイティブ・ディレクション:ナイキ、ジバンシィ、ユニクロ、カシオ、アレキサンダー・ワンなど錚々たるブランドを担当
- 業界誌による評価:『Business of Fashion』の「世界のファッション業界を形成する500人」にも選出
単なるモデルや俳優の配偶者ではなく、業界を代表するクリエイターとして確固たる地位を築いた人物なんですよ。
岡本多緒とテンジン・ワイルドの馴れ初め

出会いは共通の友人・フィリップ・リムから
二人を引き合わせたのは、共通の友人であるファッションデザイナーのフィリップ・リムさんでした。
多緒さんが2009年以降ニューヨークを拠点に活動していた頃、フィリップ・リムさんから「どうしてもTAOに会いたがっている人がいる」と声をかけられたのがきっかけ。
半信半疑で会いに行ったことが、交際の始まりとなりました。
公認カップルとして注目される
交際を深めた二人は2014年、ブランド「バナナ・リパブリック」のキャンペーン広告に実際のカップルとして共演。
ファッション業界でも話題の2ショットとなりました。
アイスランドでのサプライズプロポーズ
多緒さんの30歳の誕生日に訪れたアイスランド旅行中、テンジンさんはビーチの岩場で膝をつき、一生懸命探したというローズカットのダイヤモンドリングを手にサプライズプロポーズをしました。
このエピソードが、なんともロマンチックで話題になっていますよ。
2016年、スイスの島で結婚式
プロポーズから約2年、2016年5月1日にテンジンさんの故郷スイスのマジョーレ湖に浮かぶブリッサゴ島で挙式しました。
ウェディングドレスは親友のフィリップ・リムさんによるカスタムメイド。
さらにお色直しでは多緒さんがチベットの伝統衣装を、テンジンさんが日本の羽織袴を着用するという、互いの文化的ルーツを大切にした式が印象的でした。
二人で立ち上げたブランド「ABODE OF SNOW」
2020年、夫婦の情熱を形にしたアウターウェアブランド「ABODE OF SNOW(アボード・オブ・スノウ)」をスタートさせました。
ブランド名はサンスクリット語で「雪の棲家=ヒマラヤ」を意味します。
テンジンさんのルーツであるチベットの伝統美と、多緒さんのルーツである日本の職人技術を融合させたコレクションが特徴です。
素材には換毛期に自然に抜け落ちたヤクの毛や日本製のリサイクル素材を使用するなど、環境・動物福祉への配慮も徹底。
売上の一部はヒマラヤ白内障プロジェクトへ寄付されています。
公私ともにパートナーとして歩む、まさに理想の夫婦といえますね。
カンヌ国際映画祭2026で日本人初の快挙
妊娠7か月でレッドカーペットへ
2026年5月、多緒さんは第79回カンヌ国際映画祭に第1子妊娠7か月の身で参加しました。
シャネルのカスタムメイドドレスを纏ってレッドカーペットを歩くその姿は「神々しい」と世界中で話題になりました。
多緒さん自身も「新しい命を授かることが夢だったので、一緒に歩けてうれしい。
生まれてきたら自慢しなきゃ」と笑顔でコメントしています。
日本人俳優として初の最優秀女優賞
濱口竜介監督の『急に具合が悪くなる』での演技が評価され、フランス女優のビルジニー・エフィラさんとともに最優秀女優賞を受賞。
79年の歴史で日本人俳優初の快挙となりました。
感動のスピーチ
受賞が発表された瞬間、信じられないといった様子で目を丸くし涙を流した多緒さん。
登壇したスピーチでは、こう語りました。
「皆さんが選んでくださったおかげで、私のような平凡な日本人女優が今日ここに立っていられます。まるで夢さえも超えている」
また、劇中の役のモデルとなり2019年に亡くなった哲学者・宮野真生子さんへも思いを馳せ、会場全体を感動に包みました。
まとめ
岡本多緒さんの夫・テンジン・ワイルドさんは、スイスとチベットにルーツを持つ実力派クリエイター。
フィリップ・リムさんの紹介から始まった二人の縁は、アイスランドでのプロポーズ、スイスでの結婚式、共同ブランドの立ち上げと、まさに運命的な道のりをたどってきました。
カンヌでの歴史的な受賞に加え、新しい命を迎える準備をしている二人の今後がますます楽しみですね。
