宇都宮事件を考える会では、控訴審に向けた署名とカンパをお願いしています。東京では、子どもの権利委員会の弁護士6人が、手弁当で弁護団を引き受けてくださいました。しかし、資料代や交通費、通訳の交通費など、たくさんのお金がかかります。カンパの目標額は100万円です。どうぞ、署名と併せて、カンパをお送りくだされば嬉しいです。
署名用紙 PDF形式 / WORD / 一太郎 署名用紙は、アドビアクロバット形式、 MS-WORD、一太郎の3形式のファイルで 作成しました。お使いのソフトが判らない方は、 それぞれクリックして見てください。 カンパをお受けする銀行口座 みずほ銀行 上池上出張所 口座番号 1653549 宇都宮事件を考える会 |
宇都宮里親傷害致死事件の審議についての要望書平成15年10月7日、栃木県宇都宮地方裁判所で、「宇都宮里親傷害致死事件」の判決が出されました。この事件は、平成14年11月3日、養子縁組を前提として委託された順子ちゃん(3歳)を、里母が殴って死なせてしまい、同月22日に宇都宮地検が傷害致死の罪で、李永心容疑者(43)を宇都宮地裁へ起訴したものです。平成15年2月6日の初公判から7月28日の第5回公判においては、乳児院における養育の実態や、乳児院で長期間育てられた子どもの愛着形成の難しさ、児童相談所の里親委託及び里親支援の実態は解明されませんでした。また、順子ちゃんが県内の児童養護施設から入所を断られ、日本人の里親家庭からも、里親不調として戻された話なども出てきませんでした。愛着形成の難しい子どもの委託を受け、どこからも支援を受けることが出来ず、密室育児に悩み、追いつめられ、結果として子どもを虐待死させてしまった事実のみが判明しました。 しかし、判決では、「専門的見地に基づく被害児の委託決定等の当否をあげつらうことには慎重でなければならないとしても、乳児院の記録等から見る限り、被告人夫婦との交流を図る外泊等の際、被害児は本件犯行の直接的原因と同様の行動様式である泣くなどの拒否的反応を頻繁に示していたことが歴然としており、結果論的には、被害児の委託時期はもとより、弁護人が指摘するように、少なくとも委託後の児童相談所の対応が適切であったかどうかに関して、疑問が残らないではない。」と、児童相談所の対応に疑問を呈したのみでした。 栃木県の児童相談所では、里親家庭を対象に聞き取り調査をまとめ、平成15年4月より、中央児童相談所に県内全地域をカバーする専任の里親支援担当を新たに配置し、新たに新規登録里親への3日間の研修を義務付けました。李被告が、新規登録里親研修を受け、愛着形成の難しい子どもへの理解があり、児童相談所の支援があったとしたら、この事件は起きていたのでしょうか。 私たちは、事件の背景である、乳児院の養育実態や栃木県の里親制度及びその支援の実態を詳しくお調べいただき、そのうえで、判決に臨んでいただきたいと願い、要望書を提出致します。 東京高等裁判所 担当裁判長殿 平成 年 月 日
※この署名は裁判所に提出する以外には使いません。 送付先 宇都宮事件を考える会 〒162-0823 東京都新宿区神楽河岸1−1 |